実家に帰省して、旧自分の部屋の押し入れを片付けをしたお話。押し入れには大きな段ボールの箱が、なんと4つも。段ボールの中身は9つものカテゴリーに……。前回の続きです。
前回のブログはこちら。
- 「りぼん」の付録、「りぼん」の全プレ(応募者全員大サービスプレゼントを全プレと呼んでいました。)
- 小学校・中学校の文集
- 小・中・高・大学時代の行事のしおり
- 友人からの手紙やファックスのやり取りの山
- 幼稚園、小、中、高、大学のノートと教科書
- 幼稚園の頃に描いた絵(画用紙とノート)
- 宝箱 (箱の中身は……)
- 雑誌(子供向け占い系雑誌とティーン向けファッション誌)
- タロットカード
想いが詰まった文集、なんとカビが!!
②の小学校の文集は、当然取っておくべきもの、と思っていたのですが、な、なんと、茶色い点々が!!
紙はカビが生えてくるという話を聞いたことがありましたが、本当でした!!
ショックでしたが、やはり不衛生です。健康にも良くありません。
残念ですが、スキャンして処分しました。
処分する前に、さっと読み返し、「ありがとう」を告げました。作文は大っ嫌いでしたが、それなりにちゃんとした文章書いているなぁと昔の自分を褒めてあげて。
データ保存した文集は、旧友との再会の時に、現物がなくても共有できるので、話のネタになり、盛り上がりそうですよね。
処分というところにだけフォーカスすると悲しく感じますが、データで残しておくので、押し入れにずっと眠っているより活かせると思います。
小学校・中学校の教科書は潔くお別れ
小学校・中学校の教科書類やノートは、もう振り返ることはない、と思って気持ちよくお別れできました。半分以上が教科書類で一番場所をとっていたので、これらがなくなっただけでも、かなりスッキリ。
ずっと捨てれなかった英語のノート
高校時代のノートも思い切って気持ちよくお別れしました。やっとです。
実は……。捨てれずにいたのです。
確か社会人になって半年ほど過ぎた時のこと。まだ実家に住んでいた頃の話です。
自分の部屋で探し物をしていた時に、目に止まった高校時代のノート類。
高校の英語のノートを手に取った瞬間、色んな思いが込み上げてきて、その時、保管すると決めたことを思い出しました。
これはわたしの血と汗の結晶。ずっと持っておくべきもの。
その時、きれいに束にして段ボールにしまったのです。
楽しかったのに、しんどかった思い出が強い高校時代
わたしの高校時代と言えばは、毎日、山のように英語長文を読む宿題が出て、課題をこなすのに必死で寝るのはいつも午前1~2時。
そんな高校生でした。ノートの消費が人生で一番多かった時代と言っても過言ではありません。
その時の血と汗の結晶をどうしても忘れたくなかったのです。
頑張っていたのに成果が出ず、授業にもついていけず、赤点の日々。
赤点の課題が溜まっていく上に、新たな宿題がどんどん課されていく。
まるで自転車操業、火の車。
高校生活は友達に恵まれて楽しかった半面、勉強は正直しんどかったです。
頑張っても成績はついてこず、先生にダメ出しをされる日々。
段ボールのノート類の思い出は、とても悔しかった日々の象徴でした。
それをずっと手放せずに「血と汗の結晶」と執着していたのは、負けを認めるような気がしたからかもしれません。
全てが中途半端。英語も上達せず高校を卒業した、という思いがありました。
絵を描くことはずっと大好きでしたが、それと同じくらい、英語も好きでした。
英語を学びたくて、ずっと憧れていた、行きたい高校に入学できたのに。
行かなきゃよかった、別の学校にすればよかった、とさえ思ったこともありました。
最高の友達にも出会えた高校時代。それなのに、高校でのわたしは「できなかった」自分で上書きされました。
30代の終わりを告げる区切りに覚悟を決めた
卒業してだいぶ月日が流れ、この段ボールの中の「血と汗の結晶」の存在を忘れてかけていた30代最後の時。
ちょうど病気を再発した時。人生をゆっくり振り返りました。
「中途半端な英語と悔しさ」が蘇りました。
その中途半端な英語を中途半端じゃないようにしよう! そう思い立ち、英検準1級を受けました。
ブランクを埋めるために毎日欠かさず単語の勉強とリスニングをして、高校の時と同じくらい頑張りました。
抗がん剤治療中でしたので、点滴を打ちながら単語帳を開いていた時もありました。
試験まで2週間を切った時は、家族に協力してもらい、最低限の家事掃除だけを、わたしが担当し、それ以外は夫と娘たちにお願いしました。
そして見事合格。
涙流して喜びました。家族も大喜びしてくれて、それがまた嬉しかったです。
それからの、高校時代のこれらのノートとの再会。
不完全燃焼だった高校の時の自分の気持ちがすっきりして、もう十分頑張った、と思えました。
高校時代の自分と熱い抱擁を交わした気分です。
潔く「さよなら」ができました。
時間がかかりましたが、自分の不完全燃焼の部分をクリアにできて、心に閉まっていた重い荷物を一つ、おろすことができました。
語学を活かしてイラストを世界で
英語の勉強についてはこれで終わりではなく、またここからスタートしてもっと自由にしゃべれるくらいまで世界中の人とコミュニケーションが取れるようになりたいです。
想いを乗せたイラストを世界発信していけるよう頑張ります。
LAやNYでのポストカード展も経験していますし、これからもっと羽ばたきたいです。
わたしの生前整理のお話は、もう少し続きます。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ