
以前の記事でも書きましたが、わたしはずっと「何をやっても続かない人間」だと思い込んで生きてきました。
それを友人に話したことがあります。
すると、一呼吸おいて、こんな言葉が返ってきました。
「そんなことないよ。つらい抗がん剤治療を、投げ出さずに最後まで頑張って続けたじゃない。それって、すごいことだよ」
そのときのわたしは、その言葉を素直に受け取ることができませんでした。
「治療なんて、やらなきゃいけなかっただけ。自分がやりたくて始めたことじゃない。」そう思っていたからです。
けれど、今あらためて思い返してみると、友人の言ってくれた通りだったな、と思います。
治療を頑張って、絶対に治ると決めて、諦めずに最後までやり遂げたこと。
あの時のわたしは、覚悟を持って確かに“続けて”いました。
それなのに、自分の頑張りを自分で認めてあげなかった。
今となっては、少し切なく、そして自分を丁寧に扱っていなかったなと思います。
わたしの中で「何かを続ける」という言葉には、コツコツ積み上げて、やがて大きな成果を出す“成功者”のイメージがありました。
だから、それに当てはまらない自分は「続けられない人」だと決めつけていたのかもしれません。
でも、どんな形であれ、続けるということ自体が、本当はとてもすごいことです。
朝起きること。
毎日歯を磨くこと。
呼吸をすること。
学校へ行くこと。
電車で通勤すること。
ペットと散歩をすること。
ご飯を作ること。
掃除機をかけること。
どれも当たり前のようで、実はひとつひとつ、ちゃんと続けていること。
「続けられない」と思っていたわたしも、気づいていないだけで、たくさんの“続けてきたこと”を抱えて生きていました。
「わたしって、案外すごいやん。」と、少しだけ自分にやさしくなれた気がします。
そして今、この記事を書いているこの時間も、またひとつ、わたしが続けてきた証。
2025年ももうすぐ終わろうとしていますが、今年のわたしを労い、抱きしめてあげようと思います。
この記事を読んでくださっているあなたも、ご自身をギュッと抱きしめてあげてくださいね。
今年のあなたも最高♡
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ
