3回にわたってお届けしている「シルバーさんの家事援助サービス」のお話。ラストは、利用した時の様子と、感想を書きたいと思います。
(トップの写真は2019年12月。12月なのに少し暖かくて。綺麗な紅葉を眺めながら頑張ろうって思った一枚。)
シルバーさんに来てもらう時間帯
シルバーさんにお願いしたペースは毎週水曜日、時間は15時からの3時間。
このタイミングでお願いしたのには理由があります。
それは私が毎週水曜日の朝から通院して抗がん剤治療をしていたから。
治療が終わって帰宅するのが、だいたい14時半過ぎ。
当時小1、小2だった子供たちが帰宅する時間とちょうど同じ時間帯です。
私がほっと一息つく暇もなく、子供たちが帰ってきてランドセルを開け
わちゃわちゃするあの時間。
子供たちがランドセルを開けた瞬間、私は
浦島太郎が玉手箱を開けた時と同じくらい老け込みます(笑)
治療の後は、ゆっくり過ごしたかったのでこの時間帯にお願いしました。
シルバーさんのお仕事の様子:子どもたちの見守り
15時ちょっと前にシルバーさんが来てくださり、私の代わりに子供たちの対応をしてくれました。
「おかえり〜〜」と優しく迎えてくれるシルバーさんに対して
いつもの3倍、とっても元気な声で
「ただいま〜〜〜〜〜」という子供たち。
この声を聞いて少しホッとしました。シルバーさんが来るのを楽しみにしているのだなと。
子供たちも、身内以外の大人と接するのは、新鮮だったようです。
いつもなら時間がかかることも、張り切って何事もスムーズに取り組む様子が見られました。
帰宅して手洗いうがいすると、すぐにランドセルを開け、給食袋を洗濯機に入れ、さぁ宿題‼︎
シルバーさんは、子供たちの話を色々聞きながら、宿題の見守り。
(わたしが一番苦手とする部分。すぐに口を出してしまいます……反省。)
この間、私は何をしていたかというと、
リクライニングチェアで横になってゆっくり休憩。
シルバーさんも「ゆっくり寝ててくださいね」と言ってくれたので
遠慮なく休めてよかったです。
シルバーさんのお仕事の様子:洗濯物片付けと夕飯作り
宿題の後は、洗濯物を取り込んでもらって、
子供たちと一緒にお片付け。
それから、晩御飯の準備。
夕飯の準備も子供たちを巻き込んで一緒にやってくださったので
娘二人ともとても嬉しそうでした。
ちょうどお料理に興味を持ち始めた頃で、いつも夕飯の手伝いをしたがる娘たち。
だけど、私一人でやった方が楽なのでいつも「また今度お願いね」
とやんわり断っていました。お手伝いをしたいという気持ちは嬉しいのですが
一緒にやるとしんどい、だけど料理は覚えてほしい、
せっかくのやる気スイッチが……
と、モヤモヤした気持ちがあったので、
シルバーさんと一緒に台所でお手伝いできる時間は、私にとっても子供たちにとっても、とてもありがたかったです。
献立は、冷蔵庫にある材料でパパッと考えてくださいました。
(シルバーさんにお買い物を頼むことも可能でしたが、我が家は週末に夫がまとめて買い物に行ってくれていたので、冷蔵庫に食材は色々ありました。)
「今日はキャベツと挽肉があるからミンチカツにしましょうか」とシルバーさんが言うと
わたしも子供たちも
「わーい!やった〜〜〜!」と大喜び!
3人で楽しそうにミンチを丸めてパン粉をつけて作っていた姿は今でも忘れられません。
時には子供たちが給食で食べたオレンジチキンが食べたいというリクエストのレシピを印刷して用意しておいたら、快く作ってくれました!
「学校のと同じ味〜〜〜」と感激する娘たち。
夕飯を作って、洗い物をして18時。お仕事終了です。
台所は来た時よりも美しい状態‼︎(感動)
ひとが作った愛のある美味しいご飯、幸せでした。
このようなペースでシルバーさんに助けてもらった日々が3カ月ほどで終了しました。
なぜ3カ月で終わったかというと、ちょうど新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出たからです。
そして、夫も在宅勤務の日ができて、
生活環境が変わったということと、
私自身、三か月ほど治療してみて、だいたいの自分の体調ペースが分かり、意外と日常生活を回せて動けるということがわかったからです。
利用した感想とまとめ
私の通院中の家事負担軽減のために利用したつもりの家事援助サービスでしたが、
子供たちが家事のお手伝いをたくさん学べたこと、
そして身内以外の大人の人との関わりをもてたこと、
思わぬ経験をたくさんできました。
とても有意義な3カ月間でした。
たくさんの優しい愛に、わたしは素直に感謝の気持ちでいっぱいです。
誰かに助けを求めて頼ることが、わたしはあまり得意ではないのですが、
家事が回らなくなって発狂する前に、1カ月でもアウトソーシングを利用するのは一つの手だと思いました。
両親や家族に頼れるならそれも一つの方法です。しかし身内はときに不要な感情がつきまとうこともあります。
感情のもつれが生じる前に、言葉は悪いかもしれませんが、お金で解決して円満になるなら高いものではないと感じました。
共働き家族でもそうでなくても、家事育児の息抜きに助けを利用して、束の間の休息をとるのは
家族の平和に繋がるのではないでしょうか。
3回に分けて書かせていただいた家事援助サービス。また困ったことがあったら今後も利用したいと思います。
長くなりましたが読んでくださりありがとうございました。
そして最後に。シルバーさん、助けてくださって本当にありがとうございました。娘たちは今でも温かい気持ちであの3ヶ月間のことを思い出しています。どうかお元気でお過ごしください。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ