
前回の続きです。
トリプルネガティブ乳がんの抗がん剤治療中だった時の夫婦の会話。寒い日々が続くと思い出します。
辛い治療中も、色々笑いに変えながら乗り越えてたなと、今となっては懐かしい思い出。

「ねぇねぇ、私とあの人、どっちが髪の毛少ない?」
外出先で髪の毛が少なめのオジサマを見かけるたびに、わたしは夫にこう尋ねていました。

夫は少し考えてから答えます。
「うーん……あの人かな」

そんな会話を何度も繰り返しているうちに、夫も段々わたしが何を聞くのか察するようになったのか……。
ある日、わたしが「ねーねー」と呼びかけただけで、すかさず夫が答えました。
「あー、あの人の方が多いわ」
(え、私、まだ「ねーねー」しか言ってないんだけど⁉)

それからは、髪の毛の少ないオジサマを見かけるたびに、私が何も言わなくても――
「あの人の方が多いわ」
「同じくらいかな」
「あ、あの人の方が少ないわ」
と、勝手に判定するようになっていました。
(いや、私、まだ何も聞いてないんだけど!?)
阿吽の呼吸で通じ合ってる夫婦……?!ということで、おあとがよろしいようで。チャンチャン。
この酷暑バージョンのネタもあります。それはまた今度。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ