
2025年秋のドラマの中で、特に楽しみにして観ていた作品の一つが『ちょっとだけエスパー』でした。
タイトルに惹かれて軽い気持ちで観はじめたのですが、回を重ねるごとに、深く考えさせられる場面が多く、これはぜひ記録として残しておきたいと思い、ブログに書くことにしました。
『ちょっとだけエスパー』
このドラマは、ある出来事をきっかけに“ほんのちょっとだけ”エスパー(ESP:超感覚的知覚)になった主人公を含む主要メンバーたちが、与えられたミッションを通して世界を救っていく物語です。
印象的だったのは、タイトルにもなっている、”ちょっとだけ”という言葉。
彼ら一人ひとりの能力は、単体で見ると決して万能でも、派手でもありません。
むしろ「これだけ?」と思ってしまうような小さな力です。
けれど、それぞれが力を持ち寄り、信じ合い、連携することで、大きな課題を乗り越え、誰かを救っていく姿が描かれていました。
わたしの思う“ちょっとだけエスパー”
ドラマを観ながら、”ちょっとだけエスパー”とは、超能力のことではなく、私たち一人ひとりが持っている特技や強み、良いところ、チャームポイントのことなのではないかと感じました。
自分にとっては取るに足らないことでも、誰かにとってはとても助かること。
そして、その小さな力が巡り巡って、誰かの人生を支えているのかもしれません。
「自分には何もない」
「何の取り柄もない」
「あの人はすごくていいな」
そんなふうに思ってしまうことは、誰にでもあります。
でも、自分がそこに存在するだけで、誰かの癒しになったり、力になったりすることは、きっとある。
このドラマは、そんな大切なことを思い出させてくれました。
みんな必要で、尊い存在。
誰一人、欠けてはならない。
タイトルに惹かれて観はじめたドラマが、ここまで大きな気づきを与えてくれるとは思ってもいませんでした。
心に残った、最終回の言葉たち
最終回では、思わず立ち止まってしまうような印象的なセリフが続きました。
「世界は誰のこともジャッジしない。」
「過去を踏まえることはできても変えることはできない。
変えられるのは、今ここにいる者。
過去ではなく、未来を形作れるもの。」
「すべての刹那はとこしえに繋がる。」
「生きていくことがミッション。」
「世界は誰のこともジャッジしない。」
私たちはつい、良い・悪いを判断しがちです。
でも、それはあくまで個人の価値観による感想にすぎない。
そこにあるのは、ただ「起こっている事実」だけ。
「私はこう思う。それが私の価値観」
そう捉えてもいいし、
「なるほど、そんな考え方もあるのか」と学びに変えてもいい。
世界そのものは、誰のことも裁いてはいない。
この言葉は、とても優しくも厳しくもありながら、自由を与えてくれる言葉だと感じました。
「過去を踏まえることはできても変えることはできない。」
前回のブログでも書いた「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ」という言葉と重なり、深く頷きました。
過去に囚われるのではなく、学びとして受け取り、今の気持ちを大切にしながら、未来を選び続けていく。
そんなメッセージだと受け取りました。
「すべての刹那はとこしえに繋がる。」
一瞬一瞬に意味があり、すべてが未来へと繋がっている。
意味のない出来事なんてなく、いらない人間なんて一人もいない。
そう言われているようで、胸が温かくなりました。
「生きていくことがミッション。」
人はみな、それぞれの使命を持って生まれ、生きている。
この言葉は、わたし自身の人生とも強く重なりました。
わたしは乳がんを患い、再発も2度経験しました。
それでも、諦めずに生きると決めました。
生きるからには、自分を活かしたい。
わたしが元気に生きることで、誰かにとっての「生きる希望の星」になれたら。
そんな想いを、改めて胸に刻んだドラマでした。
The mission is……
ドラマの最後に英語が羅列したような文字が一瞬現れるのですが、よく見るとメッセージだったんですよね。
THEMISSIONISENDLESSLYDIFFICULTEVENSOITMUSTETERNALLYCONTINUETHATISWHATITMEANSTOLIVE
The mission is endlessly difficult even so it must eternally continue that is what it means to live.
使命は果てしなく困難だけど、それでも永遠に続けねばならない、それが生きるということだ。
まさに「生きていくことがミッション。」ですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
このブログが、自分の、そして誰かの「ちょっとだけエスパー」に気づくきっかけになったら嬉しいです。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ
