
旅に出ると、どうしても見たくなる朝日と夕日。
毎日どこにいても見ることができるはずなのに、旅先で見ると、なぜか特別に感じます。

この前訪れたグアムでも、Googleマップで「夕日スポット」を検索して、40分ほど歩いて見に行きました。
まぁるい水平線に、ゆっくり沈んでいく太陽。
いつでも、誰にでも見れるはずの夕日がこんなにも特別に見えるなんて。とても贅沢に感じました。
この気持ちを残したくて描いたのがトップの作品。(タイトル「地球はほんとにまるかった」)
本当は、旅先じゃなくても、忙しい日々の中で少し手や足を止めれば、朝日も夕日も見えるはずなのに。

呼吸を整えて太陽礼拝をしたくなります。
「どうして普段は見ようとしないんだろう?」と気づいてから、意識的にお日さまを拝む時間をつくるようにしています。
少し意識を向けるだけで、どれだけバタバタしていても、疲れていても、空からそっと降り注ぐ光に自然と気づけるようになります。

先日、足早に帰る道の途中、ふと顔を上げたら、黄金色に輝く西日がとてもきれいでした。
立ち止まって写真を撮っている人たちもちらほら。
同じタイミングで、同じ夕日を「きれいだな」と思える人たちがいることが、なんだか嬉しく感じました。
たったそれだけなのに、日常の帰り道が少し旅みたいに思えました。
毎日昇って、毎日沈む太陽。
太陽は何も変わらないのに、自分の心の向け方ひとつで、その美しさに幸せを感じられるんですよね。
以前のわたしは、気づいたら日が沈んでいて「あっ、もうこんな時間だ」という日々でした。もちろん、そんな日があってもいいと思います。
でも、たまには心も体もふっと緩めて、ぼーっと景色を眺める時間がもてたら、それだけで心が豊かになる気がします。
どんな日も毎日がスペシャル。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ
