
「あなたの理想の暮らしは何ですか?」
こう聞かれて浮かんだことの一つが「朝起きて、朝日を浴びながら優雅にヨガをする」こと。

言いながら、「いやぁ、それは無理だな。朝からそんな時間はない。だから理想の暮らしなんだよ。理想って程遠い」と思ってしまいました。

そんなことを思いながら、ある11月の朝、目覚めて、布団を上げようと窓を開けた時、水色、オレンジ、ピンクのきれいなグラデーションがかった朝日にうっとりして、写真をたくさん撮りました。
秋から冬にかけて、我が家の寝室は、目覚める時間にちょうどきれいな朝日が昇ってくるのが見えるのです。
「この太陽を見ると太陽礼拝したくなる。」思わず口にしました。(太陽礼拝とは、ヨガのポーズの1つ。)
「えっ?したくなるならすればいいじゃん。」自分で自分にツッコみ、やってみることに。
すると、体の中にスーッと気持ちいエネルギーが入っていく感じがして、朝から元気なエンジンがかかったのです。
それ以来、朝起きて、窓を開けて布団を上げた後、太陽に向かって太陽礼拝をするのが日課に。
たった3分位の時間のこと。
程遠いと思っていた理想の暮らしに一歩近づきました。
理想って、ハードルが高いもののように感じる。でも実は、やるか、やらないか。
ふと思い浮かぶということは、きっと“今の自分でもできる何か”なのだと思う。
朝日を浴びながら、ほんの数分、体を動かす。
それだけで、程遠いと思っていた理想の暮らしに一歩近づけた気がしました。
完璧じゃなくていい。
自分が思い描く暮らしを、今日できる小さなことで手に入れていく。
そうやって暮らしていると、気づけば心が、少し優雅になっていました。
神戸 トラベルイラストレーター えやひろみ
